2021/07/19 15:33

【Ericka Nicolas Begay】について
~彼女の作品へのこだわり~

【素材】
現代ではインディアンジュエリーに限らず
シルバーアクセサリーの多くは
機械で作られたプレートやパーツを
加工していることが多いですが
彼女の作品はシルバーの塊を溶かすところから
全て手作りのインゴットシルバーです
【デザインNo.1】フレッドハーヴィースタイル
1800年代のアメリカ開拓時代インディアンジュエリーをお土産として販売しようと考えられましたが
当時から重たくゴツいイメージである
インディアンジュエリーは
一般的なデザインではありませんでした

そこで、軽くて華奢にしたシルバーに
ネイティブアメリカンの作品とわかるように
柄やデザインを特徴的にして作られたのが
フレッドハービースタイルのジュエリーです

そんなフレッドハービースタイルに
影響を受けた彼女のデザインは
インディアンジュエリーを
ファッションとして取り入れたい現代に
今まで無かったことが不思議なくらい
どんな方でも、どんな服装にでも使いやすい
ボリュームでありながら
意味の込められたモチーフが盛り沢山な
デザインとなっています

ひとつずつがモチーフや柄になっているスタンプを
まるで絵画のように綺麗に並べており        
その細かさやバランスの良さは
とても手作業とは思えないほどの綺麗さです
【デザインNo.2】ナバホスタイル
2021年からは本来のインディアンジュエリーらしい
重くてゴツく様々な石を使用した
ナバホスタイルの作品も製作しています

全て手作りだからこそ
アンティーク作品と並べても
劣ることのない味があり
本来のインディアンジュエリーの
作り方を大切にしている彼女の考えが
しっかりと作品に現れています


【石やパーツ】
ターコイズの値段が上がっている現代では
石の下に詰め物をして薄いターコイズをはめ込み
高さを出している作品や
すでに綺麗にカットされたターコイズと
それに合うベゼルのパーツを
合わせて作られている作品が多くあります

しかし手作りにこだわっている彼女は
石を使用する時はその石に合わせてベゼルも、
飾りなどのパーツもインゴットシルバーで
1つずつ手作りをしています

【ナバホパール】
シルバーのプレートを半球状にくり抜いて
それを2つ溶接することで
やっと1つのパールが完成するナバホパール

手間がとてもかかることや
シルバーの価格高騰から作るアーティストが減り
現代では機械で作ったパールを
ネイティブアメリカンが
ワイヤーに通しているだけでも
高値で販売されるようになっています

そこで、古くからナバホ族の定番である
ナバホパールであるからこそ
きちんとしたものを作りたいと考えたエリッカですが
他のジュエリーも作りながら
1人で製作するのはとても手が回らない為
彼女が声をかけた他のナバホ族アーティストと協力し
2021年より製作をスタートしています

コーン部分には制作に関わったアーティストの
ホールマークとENBの文字が
しっかりと刻印されています



まさに現代のフレッドハービースタイルとも言える作品や全て手作りの味とあたたかさの伝わる
ナバホパールを初めとするナバホスタイルなど
新たな作品作りに挑戦していく彼女から目が離せません